『 |ﾖ 華 』──ヒバナ

今日はどうだろう。 人々が行きかう。往来する。車金電気水道ガス地球ゴミ資源思想が巡り巡る。流転する万物に時間が目の前をとんでもないスピードで横切る。そのドップラー効果を聞き流しながらが取り残されたような錯覚を受ける。もう遠くを見ようと爪先立ちになるも霧がかっていたので諦める。ネガティブが勝手に土足で上がり込んで図々しく寝そべる。お陰で頭が重く甲高い音が内側から頭を断りなく突き破ってきてその隙間から孤独感から押し入る。身体の統制も取れていない。周りに人があふれているこの通路で心が締め付けられたような感覚が襲い掛かる。生きていることが苦痛で仕方なく、布団に潜り込んでピクリとも動けなくなりそうだ。物干し竿に釣られた敷布団をはためかせる曇り空を見上げるてもそこに希望も夢も存在しない。白黒映像を回したように世界に色彩が感じられず数日間何も喉を通せていない。吐き気が止まらない。どうして自分が生きている意味なんて無いのだ。全てのことに意味はなくただ事象が事象を呼ぶのみだ。だからってどうということもなく虚無でしかない。先が見えず一歩進み出す度にもただただこの精神は真っ黒な猜疑心と人間不信、いたたまれない不安感で心の寄せどころもなく嫌だ、もう嫌だと叫びたくなる。車に乗って走っても世界が小さく窮屈に思えて何の例えでもなく息苦しい。自分の苦しみについてしか考えられないほど鬱鬱しく、それがまた頭を支配し鬱鬱しくなるという悪循環が出来上がる。「世間で楽しく生活している奴等が全員自分と同じ目にあってしまえ」と呪ったがこれこそがまぎれもない人生道。自分の個性になり得ている。でもそんな励ましは要らない。ただ望むのは温もり、幸せ、救いでしかない。誰か助けて。目を向けて。手を差し伸べて。 　　　　　　 助けて ※この商品はpixivFACTORYで作られた商品です。サンプル画像は完成イメージのため、実物と異なる場合があります。